レポート丸三米穀株式会社

2005/09/13

TDB企業コード:580138249 兵庫県尼崎市 米穀卸 事業停止、自己破産申請へ 負債57億円

「兵庫」 丸三米穀(株)(資本金4800万円、尼崎市久々知西町1-1-1、代表中田清志氏ほか1名、従業員55人)は、9月12日に事業を停止し、事後処理を下村泰弁護士(大阪市北区西天満4-3-17、電話06-6366-5067)に一任した。現在、自己破産申請の準備中。

 当社は、1951年(昭和26年)5月に設立された米穀卸業者。農林水産省指定大型精米工場、政府指定管理米保管倉庫、関西農作物取引所会員等の各指定免許を有する兵庫県下有数の業者として、本社精米工場のほか、西宮市山口町、神戸市須磨区にも大型冷蔵倉庫を開設。自社ブランド米「丸三純白」を有し、兵庫県下の米穀小売店約80社を「純白会」として組織するほか、外食産業、給食業者、量販店などにも販路を拡大し、92年3月期は年売上高約311億5300万円を計上していた。

 近年も「無洗米」、「産地精米」、「外国産米」などニーズに応じた商品拡販に努めるほか、トレサビリティー機能を有したコンピュータ管理の精米ラインを業界に先駆けて導入していたが、相次ぐ大型設備投資に伴う借入金の増加が収益面を圧迫し、採算性は低調に推移していた。加えて、市場における米の過剰感により卸間売買が大きく落ち込んだことで売り上げが急減、2005年同期の年売上高は約116億8100万円にまで落ち込み、約7000万円の当期欠損を計上していた。資金繰りが悪化するなか、ここにきて資金調達力も限界に達し今回の事態となった。

 負債は2005年3月末時点で約57億円。

 なお、関係会社の播州食糧(株)(資本金3200万円、加古川市東神吉町西井ノ口618、代表三宅辰彌氏、従業員7人)も事業を停止しており、自己破産を申請する予定。