レポート日本エルエスアイカード株式会社

2005/07/11

TDB企業コード:581046750 大阪府大阪市浪速区 各種カード機器卸 大証2部上場 銀行取引停止 負債4800万円

大証2部上場の日本エルエスアイカード(株)(資本金10億1897万2500円、大阪府大阪市浪速区日本橋5-1-19、代表笹尾明孝氏、従業員13人)は、6月30日に銀行取引停止となった。
 
 当社は、1984年(昭和59年)11月にLSIカードの販売を目的に設立。LSIカード及びリーダライターを販売するカード機器事業と、全方位センサー等の端末機器等の事業を手がけ、97年3月に大証第2部特則市場に株式を上場(98年12月同市場の廃止により大証2部に移行)、ピーク時の2001年3月期には新規事業のパチスロ機販売事業が寄与し、年売上高約5億6900万円を計上していた。
 
 しかし、2001年3月に新規事業の提携先企業の倒産から不良債権が発生、同年5月には当時の代表取締役社長が死去するなど混乱を来たしていた。

 その後、2004年2月以降、取締役の解任、代表取締役の交代などが相次ぎ、10月には新株予約権付社債発行を発表して、払込が完了したことを開示したが、一転して払込が完了していないことを明らかにしたことで、大証から改善報告書の提出を求められていた。2005年4月には新たに新株予約権付社債を発行し、5月には引受先の投資会社が筆頭株主となっていた。

 この間、売上高が漸減し、2005年3月期には約1億7900万円に落ち込み、欠損が続くなど業績の低迷が続いていた。

 なお、当社によると、6月9日、紛失した小切手が6月6日に銀行呈示され、1回目の不渡りが発生した。偽造・盗難・紛失として金融機関に対応を依頼、対応を協議した結果、提示金額同額の供託金提供を求められたが、供託金提供ができず不渡り扱いとなり、顧問弁護士、警察当局と協議の上、告訴状を提出するとしていた。
 
 その後、6月27日に同小切手が呈示されたことから、当社は、警察による告訴状の受理証明を提出するか、もしくは小切手金額相当額の異議申立預託金の提供の必要があったが、いずれもかなわなかったことから7月11日付で6月30日の銀行取引停止処分が決定した。

 負債は2005年3月期末で約4800万円。
 
 なお、今年に入って上場企業の倒産は、(株)本間ゴルフ(JASDAQ、東京、6月民事再生法)に続いて6社目。