レポート近江屋写真用品株式会社

2004/11/10

TDB企業コード:985101609 東京都墨田区 写真用フィルム、写真機材卸 特別清算開始決定受ける 負債73億円

「東京」 近江屋写真用品(株)(資本金1億5750万円、墨田区両国3-19-3、清算人野呂堅太郎氏)は、10月1日に解散し、東京地裁へ特別清算を申請していたが、10月26日に同地裁より特別清算開始決定を受けた。

 当社は、1915年(大正4年)創業、1951年(昭和26年)4月に法人改組。フィルム・感光材料・カメラを中心に、デジタルカメラ・ビデオなどの電子映像関連のほか、三脚など写真用品および付属品の卸を手がけていた。

 富士写真フイルム(株)(東証1部上場)の4大特約店の1社として高い知名度を誇り、営業エリアは東京地区を中心に、大阪、名古屋、福岡、仙台、広島などに営業所を設置、ピーク時の91年1月期には年売上高約443億400万円をあげていた。

 近年は、デジタルカメラ市場の急拡大にともない、デジタルカメラを含む電子映像関連の取り扱いが上昇していたが、フィルム関連商品の売り上げ減少に歯止めがかからず、2004年同期の年売上高は約298億3300万円にまで落ち込んでいた。

 このため、人員削減や業務の効率化に取り組んできたが、富士写真フイルム(株)が、10月1日をもってイメージング関連製品の国内営業機能を子会社に一元化することを発表。これにともない当社は、(株)フジカラーイメージングサービス(その後合併し、現・富士フイルムイメージング(株))に7月30日付けで営業譲渡し、清算手続きに入っていた。

 負債は金融債務を中心に約73億円。