レポート株式会社ダイヤモンドホテル

2004/01/15

TDB企業コード:980385840 東京都千代田区 ホテル経営 民事再生法を申請 負債301億7200万円

「東京」 (株)ダイヤモンドホテル(資本金1億8000万円、千代田区一番町25、代表髙橋征文氏、従業員80人)は、1月15日に東京地裁へ民事再生法を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は上田裕康弁護士(東京都千代田区丸の内2-2-1、電話03-5224-5566)ほか。
 監督委員には坂井秀行弁護士(東京都港区虎ノ門1-6-12、電話03-3519-8321)が選任されている。

 当社は、1952年(昭和27年)5月に設立。64年3月に完成した国際観光ホテル「ダイヤモンドホテル」(本館)のほか、79年5月には新館が完成、86年12月に「サイパン・ダイヤモンドホテル」を、93年1月には「マニラ・ダイヤモンドホテル」をそれぞれ建設するなど積極的に海外進出も図り、関係会社を通じて業容を拡大していた。

 同ホテル本館は、中規模ながら皇居、大使館に近いなど、都心一等地に位置し利便性が高く、館内の高級中華料理店も人気が高く、92年9月期には年収入高約65億円を計上、ホテル業界では中堅にランクされていた。

 しかし、景気低迷の影響で宿泊客が落ち込んだことに加え、宴会や結婚式の需要も減退し、近年の年収入高は約40億円で推移し、また国内での不動産投資、海外のホテル建設資金が固定化し、金利負担が収益を圧迫していた。

 この間、99年10月19日には、いったん東京地裁へ自己破産を申請したものの、その後、同21日に申請を取り下げるなど、一時的ながら信用も低下した経緯がある。
 その後も事業を継続し、宿泊料金を下げるなどして稼動率をアップさせていたが、婚礼などの宴会需要は低迷を続けていた。また、海外ホテル運営会社に対する保証債務も重荷となり、資金調達も困難となったことから今回の措置となった。

 負債は、保証債務を含めて約301億7200万円。