レポート

滝谷建設工業株式会社ほか1社

2003/10/06

TDB企業コード:190103907 福島県大沼郡 県内トップクラスの地場ゼネコン 民事再生法を申請 負債93億円

「福島」 滝谷建設工業(株)(資本金1億3100万円、大沼郡三島町宮下字宮下177、代表目黒幸衛氏、従業員138人)は、10月6日に東京地裁へ民事再生法を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は清水直・矢作和彦両弁護士(東京都中央区八重洲2-2-12、電話03-5202-0585)ほか。監督委員には鈴木銀治郎弁護士(東京都千代田区麹町2-14-2、電話03-3264-0975)が選任されている。

 当社は、1946年(昭和21年)2月創業、48年(昭和23年)11月に法人改組。福島県内トップクラスの地場ゼネコンとして、官公庁工事を中心に手がけ、近時の事業比率は建築工事47%、土木工事45%、その他8%となっていた。
 地元会津地区に主力を置き、隣接の郡山市をはじめ、東京都や新潟県内にも営業所を開設するなど県内外に積極的に進出。老舗の名門企業として地元での知名度も高く、2001年5月期には年売上高約113億5600万円を計上していた。
 その後は建設市況の悪化から、主力としてきた官公庁関連の工事受注が落ち込み、2002年同期の年売上高は約97億5000万円に低迷していた。2003年同期の年売上高は約100億2700万円と持ち直したものの、取引先への貸付金が固定化していたうえ、最近では長期にわたる大型JV工事が多く、借り入れ負担が重荷となっていた。

 なお、関係会社で生コン製造のタキヤコンクリート工業(株)(資本金2000万円、同所、目黒和夫社長、従業員19人)も、同日同地裁へ民事再生法を申請した。

負債は2003年5月期末で滝谷建設工業(株)が約85億円、タキヤコンクリート工業(株)が約8億円、2社合計で約93億円。