レポートハウステンボス商事株式会社

2003/03/25

TDB企業コード:850147361 長崎県佐世保市 各種商品卸、ホテル経営 ハウステンボスグループ 会社更生法の適用を申請 負債225億円

「長崎」 2月26日に会社更生法の適用を申請したハウステンボス(株)のグループ企業で、各種商品卸売・ホテル経営を手がける、ハウステンボス商事(株)(資本金12億4000万円、佐世保市ハウステンボス町4-3、登記面=西彼杵郡西彼町喰場郷1025-1、代表石橋眞孝氏、従業員1人)は、3月25日に長崎地裁へ会社更生法の適用を申請した。

 申請代理人は今井和男弁護士(東京都港区虎ノ門1-17-3、電話03-3591-3281)ほか3名。

 当社は、1986年(昭和61年)9月にテーマパークの長崎オランダ村(株)(長崎県西彼杵郡西彼町、2002年6月、特別清算)のオランダ特産品の輸入窓口として設立された。92年7月、長崎オランダ村を発展させて別途にオープンしたテーマパーク、ハウステンボス(株)(佐世保市、以下HTB)の関連会社として再スタートし、現在は同社が99%を出資する子会社となっていた。その後は、HTB関連の事業を展開し、92年10月に約92億円を投じて同グループの社員寮、同11月には約10億円を投じて、HTBの隣接地に5階建て80室のホテル「チューリップホテル」を開設した。「世界炎の博覧会」向けのHTB会場工事向けの資材受注もあった97年3月期には年売上高約57億7800万円を計上していた。

 しかし、HTBが入場客の低迷から合理化を推進したことで当社の業績も悪化が続き、ホテルの稼働率の低下やHTB向け物販・自動車などのリース事業も振るわず、2002年同期の年売上高は約9億5800万円にまで減少。6期連続の赤字を余儀なくされ、同期末の債務超過額は約13億5300万円にまで膨らんでいた。

 こうしたなか、HTBが2月26日に長崎地裁佐世保支部へ会社更生法の適用を申請(既報2月27日、3月4日ほか掲載、負債約2289億円、その後東京地裁に移送)、親会社に資金繰りの一部を依存していたことから連鎖して行き詰まった。

 負債は約225億円。
 ハウステンボスグループの倒産は、ゴルフ場経営の(株)ケイ・ティー・シー(既報3月3日掲載、負債約114億円、長崎県西彼杵郡西彼町、民事再生)に次いで2社目。