レポート株式会社総合ペットミヤザワ

2003/02/28

TDB企業コード:201316787 神奈川県川崎市高津区 ペット専門商社 民事再生法を申請 負債96億8000万円

「神奈川」 (株)総合ペットミヤザワ(資本金9億7621万5000円、川崎市高津区末長1323-1、代表宮沢博文氏、従業員300人)は、2月28日に東京地裁へ民事再生手続き開始を申請した。

 申請代理人は、松田耕治弁護士(東京都千代田区丸の内2-2-2、電話03-6212-5500)。

 当社は、1966年(昭和41年)8月創業、1972年(昭和47年)3月に法人改組した。神奈川県内では最大手のペット専門の総合卸売商社で、業界のパイオニアとして地位を確立し、大手総合商社からも出資を得て将来の株式公開を視野に入れて事業展開していた。

 近時の取り扱いウェートは、ペットフード(犬・猫、観賞魚、鳥)30%、ペット生体(観賞魚主体)15%、ペット用品・器具卸40%、小売り15%の構成で、業界では初めてデパートに出店したほか、スーパー、ホームセンター、ディスカウントストアを中心に、ドラッグストアへの出店も進めて全国に直営43店、FC36店を展開する一方、90年にはペットビジネス総合学院(ペットショップ開業希望者が対象)、93年には直営の動物病院を開設、99年にはペット霊園事業にも進出するなどペットブームを背景に事業を拡大し、ピーク時の2001年3月期は年売上高約296億5900万円を計上していた。

 しかし、主力のペットフード・用品等は競争激化で価格下落に歯止めかからず、2002年同期の年売上高は約267億5400万円に落ち込んでいた。直営店展開、物流拠点増設、ペット霊園事業買収など事業拡大に伴う借り入れ負担が重荷になっていたほか、在庫処分や評価損、物流拠点の増設負担、設備償却損などで、2000年3月期以降、3期連続赤字を余儀なくされ、2002年同期末時点の累損は約8億7000万円にまで膨らんでいた。

 直営店のFC化や人員削減、販売管理費削減などを進めてきたが、昨年(2002年)10月以降、商社・金融機関による債権譲渡登記もあり信用不安が拡大していた。こうした中、今年1月には高収益の霊園事業や動物病院などを売却、卸業務に特化し、立て直しに取り組んだものの、業況回復のメドが立たず自主再建を断念した。

 負債は約96億8000万円。