レポート株式会社すずめのおやど開発

2003/01/10

TDB企業コード:988189728 東京都杉並区 居酒屋「すずめのおやど」を経営 民事再生法を申請 負債57億円

「東京」 (株)すずめのおやど開発(資本金2050万円、杉並区高円寺南4-40-20、代表岩下光男氏、従業員70人)は、1月8日に東京地裁へ民事再生手続き開始を申請し、同日保全命令を受けた。
 申請代理人は御園賢治弁護士(千代田区九段北4-1-5、電話03-3230-3755)ほか3名。

 当社は、1971年(昭和46年)8月創業、77年(昭和52年)9月に法人改組した居酒屋経営業者。最近では居酒屋「すずめのおやど」など直営20店舗の運営にあたるほか、コンビニエンスストア、ショッピングセンター、社員食堂・レストランなどの経営も手がけていた。自然食志向のコンセプトのもと食材にこだわり、他社との差別化を図る一方、積極的な店舗展開で業容を拡大、97年7月期の年売上高は約41億3300万円を計上、業界中堅規模の地位を確立していた。

 近年は個人消費の低迷から来客数が落ち込み、売り上げ不振に陥っていた。このため、不採算店舗を相次いで閉鎖し、経費削減を進めて収益確保に努めていたものの、2002年同期の年売上高は約25億8000万円にとどまるなど、業況悪化に歯止めがかからなかった。これまでの不動産取得や店舗展開に伴う多額の借入金負担も重荷となり、支払い遅延などによる信用不安も取引先の間で拡大。こうしたなか、2002年夏以降の来客数が急激に落ち込んだため、先行きの見通しが立たなくなり、今回の措置となった。

 負債は約57億円。