レポート学校法人千代田学園

2002/10/01

TDB企業コード:980963308 東京都台東区 専門学校「千代田工科芸術専門学校」など経営 民事再生手続き開始を申請 負債8億7900万円

「東京」 (学)千代田学園(資産の総額5億9124万2606円、台東区上野7-2-8、登記面=台東区下谷1-5-30、内木學〈うちき・さとる〉理事長)は、9月27日に東京地裁へ民事再生手続き開始を申請した。

 申請代理人は諸永芳春弁護士(千代田区神田須田町2-6-2、電話03-3258-1585)。

 当学校法人は、1959年(昭和34年)5月に千代田テレビ技術学校として発足し、72年(昭和47年)1月に法人改組された。80年4月に専修学校法に基づき専門学校への昇格が認可され、それまでの各種学校「千代田電子学校」、「千代田電算機学院」、「千代田デザイン写真学院」の3校を統合して「千代田工科芸術専門学校」となった。

 99年時点ではこの「千代田工科芸術専門学校」(工業専門課程、芸術専門課程、デザイン写真専門課程)で1700名内外、商業専門課程の「千代田ビジネス専門学校(2001年4月に千代田海洋科学ビジネス専門学校に改称)」で300名内外、合計2000名内外の生徒を抱え、99年3月期には年収入高約24億円を計上していた。

 少子化の影響で生徒数の減少が続いていたほか、新設大学との競合などで工業・商業系の専門学校は特に苦戦を強いられていた。2000名内外いた生徒数はここ3年で1000名内外にまで半減し、2001年同期の年収入高は約12億5000万円にまで落ち込んでいた。収支均衡を図り教職員の削減を進めたものの追いつかず、資金不足からここ数ヵ月は支払いが滞っていた。

 また、教職員組合側から学校側の不透明な資金操作や乱脈経営を告発されるなど、学校経営は混乱状況に陥っていた。このため、学校経営陣側は10月の後期授業開始を前に事態の収拾を目指し、今回の措置となった。

 負債は約8億7900万円。