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与信管理運用の基礎第10回:新規取引先判断(3)

新規取引先判断の業務

与信管理の業務として新規取引先判断を考えると、次のような業務の流れになります。

新規取引申請

新規取引申請は、後日、問題が起こった際などに簡単に確認できるよう、ワークフローシステム等で管理するのが望ましいでしょう。それほど頻繁に新規取引先が発生しないケースであれば、ひな型のフォーマットを用意して、メールで送受信するという方法もあります。
申請項目は、自社の状況などに合わせて設定することになりますが、企業を特定するための商号・住所や希望信用枠だけは必ず含めておく必要があります。
また、外部情報を取得するのが、営業担当者と与信管理担当者のどちらであるか、によって申請項目に影響します。自社の組織や業務を検討の上、運用ルールを事前に決めておく必要があります。

取引条件および基本契約書

取引条件とは、販売価格、月次の締め日および支払条件(翌々月15日払いなど)などのことを指します。リスクが大きい場合には、販売価格を高めに設定したり、支払日は早めに設定したりすることになります。
基本契約書は、どのような場合でも取り交わした方が良いでしょう。その際、リスクが大きい場合には代金回収を考慮して、さまざまな特約を付加することが重要になります。

営業担当者と与信管理担当者の連携

多くの企業においては、営業担当者と与信管理担当者との意見は相反することがあります。営業担当者はより大きい信用枠を欲しがり、与信管理担当者は安全にするために信用枠を小さくしようとするからです。お互いに自分の役割を果たそうとするからこそ出てくる問題のため、経営トップを含めた形で、予め与信管理方針や判断基準、運用ルールなどを明確にする必要があります。
営業担当者に対して「倒産が起こると、売上ではなく利益が無くなる」ことを習得してもらい、営業評価の中にリスク評価も含めるように制度を整備することなど、自社に合った連携方法を確立していくことが大切です。
これから与信管理を始めるのであれば、与信管理担当者だけでの「現在の取引先評価や信用枠設定と、判断基準の妥当性の検証」が最初のステップですが、その次のステップでは与信管理担当者だけの話だけではなく、営業担当者を巻き込んだ「新規取引先と既存取引先の判断基準や運用ルール」の話になりますので様々な準備が必要になります。
その際には、営業担当者と与信管理担当者との連携が、与信管理の運用としては最も重要なポイントになってきますので、その点を考慮しながら与信管理体制を構築していきましょう。

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