景気・経済動向記事

特別企画 :2014年度長野県内「休廃業・解散」動向調査

長野県内の「休廃業・解散」件数は470件
〜 倒産件数の5.5倍、全国の2.7倍を大幅に上回る 〜

はじめに

倒産の減少が続いている。既報の通り、2014年度(2014年4月〜2015年3月)に県内で集計された倒産(法的整理、負債1000万円以上)は85件となり、前年度を12.4%下回るとともに、3年連続で減少した。2009年度の184件からは53.8%減と半分以下にとどまっている。中小企業金融円滑化法の期限到来後も続く金融機関の支援を背景に、全国的に倒産という形で“ハードランディング”する企業が減少しているが、その一方で事業が大幅に悪化する前に企業活動を停止する“ソフトランディング”とも言える「休廃業・解散」の動向に注目が集まっている。

帝国データバンクでは、企業概要ファイル「COSMOS2」(全国146万社、長野県2万6000社収録)から削除されたデータを収録したファイル(「削除ファイル」)を用いて、2014年度に県内で「休廃業・解散」に至った事業者(法人・個人含む)を集計。全国や過年度との比較、倒産件数との比較などを通じ、その傾向を分析した。

■ 「休廃業」とは、企業活動を停止している状態を指す(官公庁等に「廃業届」を提出して企業活動を終えるケースを含む)。調査時点では当該企業の企業活動が停止していることを確認できているが、将来的な企業活動再開を否定するものではない。
■ 「解散」とは、企業が解散した場合を指す。主に、商業登記等で解散を確認。
■ 「休廃業・解散」は、企業活動停止が確認できた企業のうち、倒産(任意整理、法的整理)に分類されないケース。

調査結果

2014年度の休廃業・解散は470件、前年度から3.7%減少
2014年度に県内で「休廃業・解散」に至ったのは470件。前年度の488件を3.7%下回っている。減少は2年連続だが、400件台後半と決して低い水準ではない。470件の内訳は「休廃業」が321件(構成比68.3%)、「解散」が149件(同31.7%)。

業種別では「建設業」が最多、唯一「製造業」が増加
業種別では、「建設業」が前年度比微減ながら137件(構成比29.1%)で最多。「その他」を除く7業界のうち、唯一「製造業」が前年度を上回っている(70件、7.7%増)。また、代表者の年齢別にすると、「60代」「70代」「80歳以上」の合計が74.7%と全体の4分の3近くを占めており、「休廃業・解散」が後継者問題と密接に関係していることが窺われる。

倒産件数の5.5倍、全国平均を大きく上回る
県内における2014年度の「休廃業・解散」件数は、倒産の5.5倍に及んでいる。全国平均の2.7倍を大きく上回っており、長野県の場合、倒産ではなく「休廃業・解散」という形で事業活動を終える企業が高水準であることを示している。

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