レポートTDB景気動向調査2024年11月(近畿ブロック・滋賀県)

2024/12/04
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

44.3

0.4

2カ月ぶりに改善、万博への期待高まる

概況

「大阪」の景気DIは、4月と並ぶ今年3番目の水準となったが、気がかりなのは物価高の影響で消費者の買い控え傾向が強まっている点だ。また、関西に影響を及ぼしやすい中国経済減速への警戒感も大きい。ただ、先行きに関しては『サービス』『不動産』を中心に、大阪・関西万博に期待する企業の声が月を追うごとに増えてきている。万博関連工事の一巡で再開発事業の動き出しも期待される。日米の新政権により打ち出される政策の方向性次第だが、来年4月の万博開幕に向けて、足踏み状態だった景況感が緩やかに上昇する可能性が出てきた。

景気DI

「大阪」は前月比0.4ポイント増の44.3と、2カ月ぶりに改善した。2カ月連続で全国(44.4、同0.1ポイント増)を下回ったものの、全国より改善幅は大きく、都道府県別順位は前月の19位から16位へと上昇した。なお、『近畿』では「滋賀」「京都」に続く3番目。

規模別DI

「大企業」(前月比0.6ポイント増)、「中小企業」(同0.3ポイント増)ともに2カ月ぶりに改善した。「中小企業」より「大企業」の改善幅が大きく、規模間格差は5.4ポイントと、2カ月連続で5ポイント台に。なお、「小規模企業」(同0.1ポイント増)も小幅ながら2カ月ぶりに改善した。

業界別DI

9業界中5業界が改善した。万博関連工事が一段落し、大型物件建設に弾みがつく『不動産』が5カ月ぶり、『建設』も4カ月ぶりに改善。インバウンドの恩恵を受ける『サービス』は21カ月連続で50を上回った。他方、『小売』は買い控え傾向の強まりで今年最低に。釣られる形で『運輸・倉庫』も5カ月ぶりに悪化した。

先行き見通しDI

「3カ月後」(前月比0.3ポイント増)、「6カ月後」(同0.6ポイント増)、「1年後」(同0.3ポイント増)の3指標とも2カ月ぶりに改善した。業界別では、日米の政局・政策に翻弄される形で『製造』『小売』の先行き3指標が悪化したものの、『建設』『不動産』『サービス』の3業界は先行き3指標が改善した。

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