はじめに
小康状態にあった地方銀行再編の動きが再び活発化している。2021年1月に新潟県で第四北越銀行が発足したのを皮切りに、5月には三重県で三十三銀行が発足。また同月には青森銀行とみちのく銀行が、7月には荘内銀行などを傘下に持つフィデアHDと東北銀行がそれぞれ経営統合を発表した。10月には福井銀行が同一県内の福邦銀行を子会社化、12月に入っても、愛知県の愛知銀行と中京銀行が経営統合に向け基本合意したことを発表している。。
折しも、新型コロナウイルス禍で疲弊した多くの中小企業を支える局面が、資金繰りから企業再編・再生へと移ろいでいるなか、経営再建や事業承継、取引先の新規開拓など、経営の様々な場面で地域金融機関に求められる役割が増している。地域によっては実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などで地域密着型の金融機関を選択する傾向もあるなか、金利以外の魅力度を高めた金融機関が様々な課題を持つ企業から幅広い支持を得る形でメインバンクシェアに変化が訪れる可能性がある。
■帝国データバンク群馬支店では、2021年10月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録、特殊法人・個人事業主含む)をもとに、群馬県内企業が「メインバンク」と認識する金融機関を分析した。一企業に複数のメインがあるケースでは、各企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとした。同調査は2020年12月に続き13回目
■本調査は帝国データバンクが独自に調査・保有する企業概要データベース「COSMOS2」に収録された企業データであるため、各金融機関がメインとして認識する実数と異なる場合がある
調査結果
- 2021年の群馬県メインバンク社数トップは「群馬銀行」となった。企業数は1万2249社となり、2009年の調査開始以降13年連続のトップ。群馬銀行のメイン社数は昨年比で計56社、シェアでも0.24ptの減少となり、漸減傾向にあるが、県内で依然圧倒的なシェアを維持している。上位20行のうちシェアを拡大したのは、「利根郡信金」、「桐生信金」など7行
- 業態別にみると、シェアが最も高いのは「地方銀行」で51.95%となり、全業態のなかでは唯一5割を超えた
- 業種別、売上規模別ともそれぞれ全てにおいて「群馬銀行」がトップシェアとなった
- 「群馬銀行」は16位で全国ランキング上位60行に唯一ランクインン

Contact Usお問い合わせ先
担当部署
お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 群馬支店 TEL:027-386-4041 FAX:027-386-4040