倒産集計

2013年上半期報

倒産件数は5310件、4年連続の前年同期比減少
負債総額は1兆7631億2700万円、2年ぶりの前年同期比減少

倒産件数 5310件
前年同期比 ▲7.8%
2012年上半期 5760件
前期比 ▲1.1%
2012年下半期 5369件
負債総額 1兆7631億2700万円
前年同期比 ▲11.8%
2012年上半期 1兆9982億9700万円
前月比 ▲0.7%
2012年下半期 1兆7759億9700万円

調査結果

■件数

ポイント4年連続の前年同期比減少

2013年上半期の倒産件数は5310件と、2012年上半期の5760件に比べ7.8%減少し、4年連続で前年同期を下回った。四半期別では5期連続の前年同期比減少、月別では上半期6カ月中4カ月が前年同月比減少となった。

要因・背景
  • 1.中小企業金融円滑化法等の効果により、倒産件数は抑制された

  • 2.関東(2009件、前年同期比9.6%減)と近畿(1266件、同15.6%減)がともに大幅減少

    ■負債総額

    ポイント2年ぶりの前年同期比減少

    2013年上半期の負債総額は1兆7631億2700万円と、2012年上半期の1兆9982億9700万円に比べ11.8%減少し、上半期としては2年ぶりに前年同期を下回った。四半期別では大型倒産の多寡により増減を繰り返し、月別では上半期6カ月中4カ月が前年同月比減少となった。

    要因・背景
  • 1.負債額トップは、カブトデコム(株)(4月、特別清算、北海道)の5061億円

  • 2.負債100億円以上の大型倒産は9件と、2000年以降初めて1ケタにとどまる

    ■業種別

    ポイント7業種中6業種で前年同期比減少

    業種別に見ると、7業種中6業種が前年同期を下回った。なかでも、不動産業(前年同期比22.3%減)、建設業(同10.1%減)の2業種は2ケタの減少となった。一方、運輸・通信業(同5.4%増)は唯一前年同期を上回った。

    要因・背景
  • 1.建設業…復興需要に加え、消費税増税を見越した住宅の駆け込み需要もあり、土木工事や建築工事を中心に減少が目立つ

  • 2.運輸・通信業…燃料価格の高止まりを受け、道路貨物運送(140件)で増加が目立つ

    ■主因別

    ポイント   「不況型倒産」の構成比は81.7%

    主因別の内訳を見ると、「不況型倒産」の合計は4336件(前年同期4812件)となり、構成比は81.7%と前年同期(83.5%)を1.8ポイント下回った。

    要因・背景
  • 1.「不況型倒産」がリーマン・ショック前の水準(2007年下半期:4325件)に低下した一方、放漫経営(90件、前年同期比38.5%増)が大幅増加

  • 2.経営者の高齢化が進むなか、「経営者の病気、死亡」(121件)が2000年以降最多

    ■規模別

    ポイント負債100億円以上の大型倒産、2000年以降最少

    負債額別に見ると、負債5000万円未満の小規模倒産は2857件と、前年同期の3014件を5.2%下回った。負債100億円以上の大型倒産は9件となり、2000年以降で最少となった。資本金別では、個人経営と資本金1000万円未満の合計は2992件、構成比は56.3%を占めた。

    要因・背景
  • 1.中小零細企業は、各業界の構造的問題の影響を受けやすく、負債5000万円未満の小規模倒産は前年同期を下回ったものの、構成比は53.8%と2000年以降で最高

  • 2.大型倒産は再生支援機関や返済猶予の支援効果などにより減少が続く

    ■地域別

    ポイント9地域中6地域で前年同期比減少

    地域別に見ると、9地域中6地域で前年同期を下回り、なかでも近畿(1266件)と北海道(179件)は前年同期比2ケタの大幅減少となった。一方、東北(177件)、中部(805件)、中国(229件)の3地域は前年同期を上回った。

    要因・背景
  • 1.近畿は、底堅い公共投資や個人消費の持ち直しを背景に、建設業や小売業・サービス業を中心に大幅減少し、7業種すべてが前年同期を下回る

  • 2.東北は、復興需要で大きく減少していた前年同期からの反動もあり増加に転じる

    ■態様別

    ポイント破産の構成比が94.6%、2000年以降で最高

    態様別に見ると、破産は5023件(前年同期5361件)で前年同期比6.3%の減少となったものの、構成比は94.6%に達し、2000年以降で最高となった。会社更生法は3件(同10件)、民事再生法は160件(同249件)でともに前年同期を下回った。

    要因・背景
  • 1.再建型手続きが困難な中小零細企業の構成比が高まり、破産が高水準で推移

  • 2.民事再生法は、2000年4月の施行以降の年半期ベースで最少を記録

    ■上場企業倒産

    2013年上半期の上場企業倒産は、(株)東京カソード研究所(3月、民事再生法、ジャスダック)、(株)インデックス(6月、民事再生法、同市場)の2件となった。 上場企業の倒産は前年同期(3件)を下回っており、低水準が続いている。

    ■大型倒産

    2013年上半期の負債額トップは、バブル期の莫大な負債を抱えていたカブトデコム(株)(特別清算、4月)の5061億円。AIJ投資顧問(株)関連のアイティーエム証券(株)(破産、6月)の1416億円がこれに続く。

    ■注目の倒産動向

    円高関連倒産 56件判明、うち為替デリバティブ損失関連は18件

    円高の影響受けた倒産は2013年上半期に56件判明し、前年同期比9.8%の増加となったものの、2012年末からの円安傾向を受けて前期比では25.3%の減少となった。しかし、為替デリバティブ損失の影響が長引くケースもあり、同関連倒産は18件と高水準が続いている。

    金融円滑化法利用後倒産 270件判明、半期ベースで過去最多

    中小企業金融円滑化法に基づく返済猶予等を受けながらも倒産に至ったケースは、2013年上半期に270件判明し、半期ベースで過去最多となった。3月の同法終了後、リスケジュールを断られ事業継続を断念した企業の倒産もあり、5月には月間最多となる60件を記録している。

    今後の見通し

    ■倒産件数は5310件で、4年連続で前年同期比減少

    2013年上半期の企業倒産は5310件。前期(2012年7〜12月:5369件)を1.1%、前年同期(2012年1〜6月:5760件)を7.8%ともに下回り、4年連続の前年同期比減少となった。しかし、地域別でみると、復興需要で2012年に倒産が減少していた東北はその反動で増加したほか、リーマン・ショック後、業況が悪化した製造業者や、大きく冷え込んだ個人消費の影響を受けた零細企業の倒産が相次いでいる中部が前年同期比6.6%増加となるなど、地域色が色濃く表れた。
    一方、負債総額は1兆7631億2700万円で、前期(1兆7759億9700万円)を0.7%、前年同期(1兆9982億9700万円)を11.8%ともに下回った。負債1000億円以上の倒産は、カブトデコム(元建築工事・不動産業、負債5061億円、4月)、アイティーエム証券(証券業、同1416億円、6月)の2件で前年同期と同数であったが、負債100億円以上1000億円未満の倒産が、ジャスダック上場のインデックス(モバイルコンテンツ・ゲーム事業、同246億200万円、6月)や、再倒産となった東海興業(建築工事、同140億5700万円、4月)など7件のみとなったことで負債総額が抑えられた。なお、年半期ベースで、負債100億円以上の大型倒産が1ケタにとどまったのは、2000年以降初めてであり、倒産の小型化が顕著となっている。

    ■地域金融機関の地元企業への支援は限定的

    地域経済活性化、地域面的再生の主役とも言うべき、地方銀行64行の2012年度決算がまとまり、帝国データバンクが6月25日に発表した「国内主要113行の貸出金・不良債権実態調査」で、地方銀行の貸出金(末残)は167兆3589億1800万円と、前年度を5兆3968億2500万円上回ったことが判明した。地方銀行協会によれば、地方公共団体向け、個人向け、法人向け、それぞれが前年度を上回っているという。しかし、当然のことながら資金需要があるすべての企業に対し資金は行き届いていない。中小企業金融円滑化法の期限到来後も、金融庁等の指導により、金融機関は企業選別を積極的に進めている訳ではないが、“5月の追加融資を断られ、資金繰りに行き詰まった企業”や、“6月末以降のリスケジュールを断られ法的整理入りした企業”が確認されている。多くの地域金融機関が、与信額等を基準とし重点支援先を決めて支援を実施しているなかで、重点支援先ではない企業への支援が手薄となっている可能性が高い。

    ■地域金融機関の地元企業への支援は限定的

    地域経済活性化、地域面的再生の主役とも言うべき、地方銀行64行の2012年度決算がまとまり、帝国データバンクが6月25日に発表した「国内主要113行の貸出金・不良債権実態調査」で、地方銀行の貸出金(末残)は167兆3589億1800万円と、前年度を5兆3968億2500万円上回ったことが判明した。地方銀行協会によれば、地方公共団体向け、個人向け、法人向け、それぞれが前年度を上回っているという。しかし、当然のことながら資金需要があるすべての企業に対し資金は行き届いていない。中小企業金融円滑化法の期限到来後も、金融庁等の指導により、金融機関は企業選別を積極的に進めている訳ではないが、“5月の追加融資を断られ、資金繰りに行き詰まった企業”や、“6月末以降のリスケジュールを断られ法的整理入りした企業”が確認されている。多くの地域金融機関が、与信額等を基準とし重点支援先を決めて支援を実施しているなかで、重点支援先ではない企業への支援が手薄となっている可能性が高い。

    ■年四半期ベースでは、2013年第2四半期に倒産件数減少傾向の底打ち感が強まる

    2013年上半期の「金融円滑化法利用後倒産」は270件判明。前期(254件)を16件、前年同期(145件)を125件ともに上回った。月別にみても、6月は45件(前年同月比181.3%増)判明し、前年同月との比較可能な2010年12月以降、すべての月で前年同月比増加を記録している。中小企業金融円滑化法が施行された当時から、「抜本的な経営改善計画を伴わない返済猶予頼みの延命は、早期の事業再生を阻害し将来的な破綻につながる」と懸念されてきたが、「金融円滑化法利用後倒産」の増加は、その懸念が現実のものとなって表れてきた証左と言えるであろう。2013年上半期の企業倒産は5310件と、4年連続の前年同期比減少であった。しかし、四半期ベースでみると、2013年第2四半期(4〜6月)は2762件で、前期(1〜3月)の2548件を214件上回っている。中小企業金融円滑化法をはじめとする倒産抑制施策により、倒産件数は一進一退を繰り返しながら減少傾向を示していたが、第2四半期の件数をみると底打ち感が強まってきた。2013年下半期は、約40万社存在する返済猶予等を受けている企業のうち、金融機関が支え切れなくなる企業がこれまで以上に出てくるであろう。その結果として「金融円滑化法利用後倒産」は引き続き増加傾向を示すとみられ、さらに、円安に伴う輸入価格上昇や原燃料高、労務費高騰などの影響を受けている企業が行き詰まると想定される。半期が終わった時点で、企業倒産は年間1万件を若干上回る水準で推移しているが、今後増加する可能性は高い。

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