大型倒産速報

倒産・動向記事

2016/02/26(金) 水産加工
グループ補助金不正受給で宮城県から刑事告訴されていた
株式会社シンコー
民事再生法の適用を申請
負債37億円

TDB企業コード:100269456
「宮城」 (株)シンコー(資本金1億3150万円、石巻市渡波下榎壇84-3、登記面=石巻市万石町3-23、代表丹野耕太郎氏ほか1名、従業員30名)は、2月26日に仙台地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は及川毅弁護士(登米市迫町佐沼中江4-1-1、弁護士法人及川毅法律事務所、電話0220-44-4220)。監督委員には佐藤美砂弁護士(仙台市青葉区一番町1-17-24、ひかり法律事務所、電話022-262-6118)が選任された。

 当社は、1987年(昭和62年)7月に設立された水産加工業者。冷凍カキフライを中心に、サンマやサケ、ホッケ、サバ、赤魚、穴子、白子、ホタテ、ホヤ、昆布、ワカメ、もずくなど幅広い水産品を取り扱い、切り身や漬け込み、パック詰めなどの加工をすべて自社工場で手がけ、ピークとなる2009年6月期の年売上高は約17億9100万円を計上していた。

 しかし、水産需要の低迷やデフレ、原料高などで業績が悪化。さらに2011年3月に発生した東日本大震災で津波被害を受け、2011年6月期の年売上高は約11億300万円、災害損失により約5億9500万円の当期純損失を計上し、財務内容は大幅な債務超過に陥っていた。

 その後、国や県から復旧費の4分の3の補助を受ける「グループ補助金」を活用し、2013年1月に約28億円をかけて本社工場を復旧させるとともに宮城県登米市に大型の豊里工場を新設。生産能力を大幅に増強させ、2013年6月期の年売上高は約5億2900万円を計上していた。

 しかし、2013年11月に宮城県の調査によって上記グループ補助金の不正受給が発覚。県から不正分の補助金返還を迫られたほか、補助金適正化法違反の疑いで当社と代表が刑事告訴されていた(その後取り下げ)。その後も県より2013年11月に約1億3000万円、2014年3月に約6億2000万円の返還命令受けたが、返済期日までに返還できず、信用は失墜していた。

 豊里工場の稼働率低迷が続くなか、原発事故による風評被害も影響し、2015年6月期の年売上高は約4億3700万円に減少し、当期純損失を計上していた。対外信用が失墜するなか、受注キャンセルなどが発生し、一部取引先に対する支払遅延が発生するなど資金繰りが悪化。その後も補助金返還をめぐり県側との協議を進めていたが、先行きの見通しが立たず、自主再建を断念、今回の措置となった。

 負債は債権者約80名に対し約37億円。

 なお、債権者説明会が2月29日午後2時30分から「石巻グランドホテル」(石巻市)にて開催される予定。

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