2009年上半期報 2009年(平成21年)1月〜6月 |
倒産件数は7023件、半期ベースで7期連続の前期比増加 負債総額は4兆5941億6000万円、前年同期比52.2%の大幅増 |
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| 倒産件数 | 7023件 | 負債総額 | 4兆5941億6000万円 |
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| 前 期 比 | 件数 | 5.5%増 | 2008年下半期 | 6659件 |
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| 負債 | 48.3%減 | 2008年下半期 | 8兆8918億3800万円 | |
| 前年同期比 | 件数 | 16.6%増 | 2008年上半期 | 6022件 |
| 負債 | 52.2%増 | 2008年上半期 | 3兆 194億6400万円 |
■件数
ポイント 7000件を突破、半期ベースで7期連続の前期比増加
2009年上半期の倒産件数は7023件となり、前年同期の6022件を16.6%上回った。半期ベースでは、2006年上半期の4625件以降、7期連続の前期比増加。月別推移をみても、6月は1294件で集計基準変更の2005年4月以降で最多となるなど、すべての月で前年同月を上回った。
要因・背景
1. 急速な景気悪化を受け、「不況型倒産」の構成比が80.5%と半期ベースで初の80%台
2. 世界的な需要急減やメーカー減産の影響を受け、製造業が前年同期比38.3%の大幅増加
3. 自動車関連業者の倒産が194件(前年同期161件)発生し、前年同期比20.5%の増加
■負債総額
ポイント 前年同期比52.2%の大幅増加
2009年上半期の負債総額は4兆5941億6000万円で、リーマン・ブラザーズ証券(株)(負債3兆4314億円、2008年9月民事再生法)など大型倒産が続発した前期の8兆8918億3800万円と比べ48.3%減少したものの、前年同期の3兆194億6400万円と比べると52.2%の大幅増加となった。また、負債100億円以上の倒産が71件(前年同期42件)に増加した。
要因・背景
1. 負債額トップは、事業者金融最大手の(株)SFCG(東京都)の5500億円
2. 日本綜合地所(株)(負債1975億4900万円)など、マンション分譲業者の倒産が43件と多発
■業種別
ポイント 製造業、不動産業の増加目立つ
業種別に見ると、7業種すべてで前年同期比増加となった。製造業(1102件)が前年同期比38.3%の大幅増加となったほか、不動産業(284件、前年同期比+41.3%)や、運輸・通信業(289件、同+33.8%)の倒産増加が目立った。
要因・背景
1. 製造業・・・需要急減を受け、金属製品、電気機械器具製造が大幅に増加
2. 不動産業・・・業界環境の悪化続き、マンション分譲業者を中心に新興業者の倒産相次ぐ
3. 運輸・通信業・・・うち284件が運輸業、2008年の燃料価格高騰に加え景気急減速が影響
■主因別
ポイント 「不況型倒産」構成比は80.5%、初の80%台
主因別の内訳を見ると、「不況型倒産」の合計は5656件となり、前年同期を20.1%上回った。構成比は80.5%で、2006年上半期以降半期ベースで一貫して増加し、初の80%台となった。
要因・背景
1. 販売不振が5203件発生、前年同期比20.0%の増加で5000件を上回る
2. 「緊急保証制度」の利用進むも、中小企業の資金需要をカバーし切れず
■規模別
ポイント 負債100億円以上の倒産71件、前年同期比69.0%の大幅増加
負債額別に見ると、負債1億円未満の中小・零細企業の倒産は4019件で、前年同期を12.8%(456件)上回り、構成比は57.2%。一方、負債100億円以上の倒産が71件発生、前年同期比69.0%(29件)の大幅増加となった。資本金別でも、資本金1億円以上の倒産が210件発生し、前年同期の157件を33.8%(53件)上回った。
要因・背景
1. 販売不振が続くマンション分譲業者に加え、製造業の大型倒産も続発
2. 「緊急保証制度」の利用進むも、中小・零細企業を取り巻く収益環境厳しく
■地域別
ポイント 中部・四国を中心に、6地域で前年同期比増加
地域別に見ると、9地域中6地域で前年同期を上回った。四国(174件)で前年同期比35.9%の大幅増加となったほか、関東(2572件、前年同期比+25.0%)、中部(786件、同+27.2%)などでも前年同期比20%を超え、増加が目立った。
要因・背景
1. 四国は、愛媛を中心に高水準で推移する建設業に加え、香川での製造業の増加が顕著
2. 関東、中部では、メーカー減産の影響を受け製造業の倒産が増加
■態様別
ポイント 会社更生法、前年同期比158.3%の大幅増加
態様別に見ると、破産は6330件(前年同期5426件)で前年同期比16.7%(904件)の増加となり、全体の9割を占めた。会社更生法は31件(前年同期12件)に急増、民事再生法(463件)も前年同期比17.8%の増加となった。
要因・背景
1. 会社更生法は、多数の関係会社とともに申請するケースが相次いだうえ、旧経営陣の退任を前提としない“DIP型”が2008年12月に導入され、(株)クリードなど6件の申請
2. 民事再生法は、大型倒産の増加などを背景に、高水準続く
■業歴別
ポイント 業歴30年以上の「老舗倒産」の構成比30.5%、30%を超える高水準
業歴別に見ると、業歴30年以上の「老舗倒産」は2142件発生、構成比は30.5%となり、前期の31.3%は下回ったものの、30%を超える高水準。一方、業歴10年未満の倒産は1628件(前年同期1378件)発生し、前年同期比18.1%の増加となった。
要因・背景
1. 過剰債務に加え、景気悪化にともなう本業不振により「老舗倒産」が増加
2. 資産背景に乏しい業歴の浅い企業の資金調達環境が悪化
■上場企業倒産
2009年上半期は、事業者金融最大手の(株)SFCG(負債5500億円、民事再生法→破産)や、マンション分譲の(株)ジョイント・コーポレーション(同1476億円、会社更生法)など上場企業倒産が18件発生、上半期としては2002年の22件に次ぐ過去2番目の高水準となった。
業種別では、建設・不動産関連が18件中11件を数え、2008年9月のリーマン・ショック後も依然として両業界の苦境が続いている状況がうかがえる。
月別の発生件数を見ると、2008年9月の7件、10月の8件をピークに、その後は2009年4月の2件、5月の1件、6月の1件と落ち着いてきている。一連の緊急支援策の効果が中堅企業にも徐々に行き届きはじめたこともあり、2008年後半から続いた上場企業の倒産ラッシュは終息に向かいつつある。
■大型倒産
2009年上半期の大型倒産で負債額トップは、事業者金融最大手の(株)SFCG(負債5500億円、東京都、民事再生法→破産、2月)。次いで、東証1部上場のマンションデベロッパー、日本綜合地所(株)(同1975億4900万円、東京都、会社更生法、2月)となった。
負債上位30社の業種を見ると、不動産、建設業が約3分の2を占める。不動産市況の悪化が長引き、資金繰りに行き詰まる新興のマンション・戸建分譲業者や、大口焦げ付きから連鎖的に行き詰まる建設業者の倒産が続発した。また、フラッシュメモリー製造のSpansion Japan(株)(負債741億円、神奈川県、会社更生法、2月)や、半導体搬送システム製造のアシストテクノロジーズジャパン(株)(同186億5800万円、東京都、会社更生法、4月)など、世界的な景気悪化や国内大手メーカーによる減産の影響を受けた製造業の大型倒産も目立った。
■注目の倒産動向
マンション分譲業者 43件発生、半期ベースで過去最多を更新
2009年上半期のマンション分譲業者の倒産は43件(前年同期15件)で、前年同期比186.7%の大幅増加。前期の38件を上回り、半期ベースで過去最多を更新した。米サブプライム問題発生後、マンション市況が急速に悪化し、2008年6月以降は大型倒産が急増。2009年上半期も、日本綜合地所(株)や(株)ジョイント・コーポレーションなど、新興大手業者の倒産が発生した。
メーカー減産関連倒産 127件発生、減産の影響が拡大
2009年上半期のメーカー減産関連の倒産は、127件発生した。世界的な需要急減により、自動車、電機、半導体関連の大手メーカーが急速に在庫調整を進めた結果、関連業者へ影響が拡大。倒産件数は3月に31件に達し、以降もメーカーを中心に倒産が続発した。鉄鋼、自動車など、一部では回復の兆しが見られているものの、中小・零細企業を中心に影響は拡大している。
「緊急保証制度」利用後倒産 7ヵ月の累計は30件にとどまる
2008年10月末にスタートした「緊急保証制度」利用後の倒産は12月以降発生し、累計30件となった。98年の「特別保証制度」導入時に比べ慎重な審査が行われ、融資減額や審査を通らないケースも散見される。この影響もあり、7月6日時点で承諾件数60万5313件、保証額累計12兆119億円もの資金が企業に供給されながら、中小企業の資金需要をカバーし切れず、全体の倒産件数を押し下げるまでには至っていない。
倒産企業従業員数 7万3065人に達し、前年同期比41.1%の大幅増加
2009年上半期の倒産企業の従業員数は7万3065人(前年同期5万1781人)となり、前年同期比41.1%の大幅増加となった。月別でみると、6ヵ月中5ヵ月で1万人を上回り、地場大手メーカーの大型倒産が相次いだ1月は1万6559人と、集計基準変更後で最多となるなど高水準で推移。製造業、建設業を中心に、従業員を多数抱えた企業の大型倒産散発が影響した。

