2008年6月報 |
倒産件数は1065件、2ヵ月ぶりの前年同月比増加 |
|---|
| 倒産件数 | 1065件 | 負債総額 | 4719億2000万円 |
|---|---|---|---|
| 前月比 | 7.1%増 | 前月比 | 1.9%減 |
| 前月 | 994件 | 前月 | 4810億7300万円 |
| 前年同月比 | 8.1%増 | 前年同月比 | 40.3%増 |
| 前年同月 | 985件 | 前年同月 | 3364億2700万円 |
■件数
ポイント 1000件を超す高水準
倒産件数は1065件(前月994件、前年同月985件)で、前月比は7.1%の増加、前年同月比も8.1%の増加となり、2ヵ月ぶりに前年同月を上回った。この結果、1000件を超す高水準となり、倒産件数は下記グラフからも分かるように、増加基調が続いている。
要因・背景 建設業、不動産業の倒産が増加
1 公共工事削減、原料高など、業界環境の悪化が続き、建設業の倒産が高水準で推移
2 原料高関連の倒産が54件発生、2008年3月(45件)を上回り、過去最多を更新
3 マンション、戸建住宅などの販売低迷により不動産業の倒産が急増
■負債総額
ポイント 3ヵ月連続の前年同月比増加
負債総額は4719億2000万円(前月4810億7300万円、前年同月3364億2700万円)で、前月比は1.9%の減少となったものの、前年同月比は40.3%の増加となった。このうち、負債10億円以上の倒産が74件(前月74件、前年同月51件)発生し、高水準が続いた。
要因・背景
1 東証2部上場で、商業ビル、マンション分譲販売の(株)スルガコーポレーション(神奈川県、負債620億円)が、民事再生法の適用を申請
2 負債100億円以上の大型倒産が4件発生したほか、不動産関連の大型倒産も散発
■業種別
ポイント 不動産業が急増、過去2番目の高水準
業種別に見ると、建設業(293件、前年同月比+4.3%)、卸売業(182件、同+30.0%)などの5業種で前年同月比増加となった。卸売業は2005年4月以降で最多。不動産業(46件)は分譲マンション、戸建住宅などの販売低迷を受け、前年同月比39.4%の大幅増加で、2006年3月(55件)に次いで過去2番目の高水準となった。
要因・背景 原料高、消費低迷、資金調達環境の悪化が進行
1 建設業…構造不況が続くなか、鋼材を中心とする一段の原料高が収益を圧迫
2 卸売業、小売業…個人消費の低迷により、衣料品関連業者の倒産が目立つ
3 不動産業…不動産市況の悪化を背景に、資金繰りに窮する業者が増加
■主因別
ポイント 「不況型倒産」の構成比、2005年4月以降で最高
主因別の内訳を見ると、「不況型倒産」の合計は850件(前月778件、前年同月768件)で、前月比は9.3%(72件)、前年同月比も10.7%(82件)の増加となった。構成比は79.8%(前月78.3%、前年同月78.0%)で、2007年11月、2008年2月(ともに79.4%)を上回り、集計対象変更の2005年4月以降で最高となった。
要因・背景 原料高、相次ぐ値上げが幅広く影響
1 原油、鋼材などの一段の原料高で、各業界の収益環境がさらに悪化
2 ガソリン、日用品、食料品の値上げにより、小売、サービス業の経営環境悪化
倒産主因のうち、販売不振、輸出不振、売掛金回収難、不良債権の累積、業界不振を「不況型倒産」として集計
■規模別
ポイント 中堅クラスの倒産が大幅増加
負債額別に見ると、負債1億円未満の中小・零細企業の倒産は599件(構成比56.2%、前年同月比+0.2%)で、2ヵ月ぶりに構成比60%を下回った。一方で、負債10億円以上の中堅クラスの倒産は74件(前月74件、前年同月51件)発生し、前年同月比45.1%の大幅増加となった。資本金別では、個人経営(150件、前月比+26.1%、前年同月比▲7.4%)、資本金1000万円未満(338件、同▲5.1%、同+1.8%)の小規模倒産が高水準で推移している。
要因・背景 景気減速、一段の原料高が、中小・零細企業の経営に追い打ち
1 原料高が進むも、価格転嫁できない中小・零細企業の倒産が増加
2 景気減速を受け、銀行の中小企業向け融資が減少するなど資金調達環境が悪化
3 マンション分譲業者や戸建販売業者など、不動産関連の大型倒産が続発
■地域別
ポイント 中国は2005年4月以降で最多
地域別に見ると、9地域中6地域で前年同月比増加となり、このうち中国(67件)は前年同月比116.1%の大幅増加となり、2008年4月と並び最多となった。一方、近畿(266件、前年同月比▲5.3%)、九州(82件、同▲4.7%)、四国(26件、同▲13.3%)の3地域では、前年同月比減少となった。
要因・背景 都市圏はサービス業・不動産業、地方圏は建設関連の倒産が高水準
1 都市圏は、サービス、不動産業などの“内需関連業種”の倒産が目立つ
2 地方圏は、鋼材などの値上げを受け、建設、建材卸業者の倒産が増加
3 中国は、山陰地方を中心に公共工事削減の影響による中小建設業者の倒産が大幅増加

